今回は、苫米地英人さんが書かれた、「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQ すべて手に入る!」という本を紹介していきたいと思います。
この本はこんな方にオススメです。
・習慣の本質を知りたい
・良い習慣の身につけ方を知りたい
そんな方にオススメの本です。
「習慣」というキーワードは最近よく聞きますよね。
勉強習慣、運動習慣、健康習慣、お金の習慣、様々な良いとされる習慣がありますが、この中で本当にあなたにとって良い習慣はどのくらいあるでしょうか??
また身につけたいと思った習慣が結局身につかないままになっているという人も多いと思います。
本書では良い習慣をしっかりと身につける方法が述べられています。
そのキーワードとなるのが「脳」です。
それではさっそく見ていきましょう。
項目
・人間の日々の習慣を決定づけているのは脳である。
・実際の行動を変えるには根本にある考え方、信念にアプローチする必要がある。
というわけ今回は、
1習慣とは何か??
2良い習慣を身につける方法
3 脳を変える良い習慣
という順番で紹介していきますのでぜひお楽しみください。
習慣とは何か??

「習慣」とは何か??
ここでは、「習慣」とは何かというテーマについて、本書から2つのポイントをピックアップして、紹介していきたいと思います。
紹介するのは
・習慣にはハビットとアティテュードの2種類がある
・行動の習慣から考え方の習慣を植え付ける
という2つのポイントです。
ではそれぞれ説明していきます。
習慣にはハビットとアティテュードの2種類がある
まず1つ目のポイント「習慣にはハビットとアティテュードの2種類がある」について。
私たちの習慣には2種類ハビットとアティテュードがあるんだと言います。
習慣という言葉にはこの2つの意味を混じって、使われています。
ハビットとは無意識のクセを含む行動の傾向のことです。
例えば、毎朝歯を磨く、顔を洗う、というようなことです。
大抵それらは習慣と訳されます。
一方のアティテュードというのは、物事に対する考え方を意味します。
ハビットもアティテュードも本質的には同じような意味を指しますが、かならずしも、この2つがいつも合致するとは限りません。
例えば、現在のアメリカでは人種差別が禁じられています。
ただ心の底では黒人のことが嫌いだという差別意識を持った白人が中にはいることも確かです。
ここでいう差別意識がアティテュードにあたるものです。
実際には禁止されているので行動には現れず、ハビットにはなっていませんが考え方、すなわちアティテュードとしてはあるというような状態です。
アティテュードは考え方の話なので行動を伴う場合と、伴わない場合があるわけです。
もちろん考え方と結びついた行動の習慣は強固なものになります。
一例として朝歯を磨くという行動習慣を考えてみましょう。
ほとんどの人が口の中を清潔にしておくのはいいことだ、という考え方を持っています。
しかし朝歯を磨くという習慣は朝食前に磨く、朝食後に磨く人など、その行動は別れます。
朝食前に歯を磨くことの理由は、夜寝ている間に口内では、雑菌が繁殖するのでその雑菌を飲み込まないように起きたらすぐ歯を磨くというもの。
朝食後に歯を磨くことの理由は、食べたものの食べかすが歯につき、虫歯になることを防ぐために歯を磨くというものです。
つまり両方とも理由があるわけです。
ここで健康維持のためには常に口内の清潔は保つべきだという考え方があれば、本当は朝起きてすぐと、朝食後すぐの2回歯を磨くということが正しい行動習慣になるということです。
しかし多くの人はどちらか1回でしょう。
これは朝歯を磨くという行動習慣についてそれほど厳密な考え方アティテュードを持っているわけではないということからきています。
行動の習慣ハビットと、考え方の習慣アティテュードに共通しているのは、両方とも脳内でできているパターンだということです。
アティテュードの方は少し抽象的な性質が大きく、ハビットは具体的な行動まで伴っているパターンです。
人間の脳内でそれらがどのように働いているのかを説明すると、まずその人が最も根本である信念に基づい
て考え方の習慣が生まれます。
それが行動に移り繰り返されていくうちに、行動習慣になっていくんです。
考え方と行動とが一体になって習慣化すると非常に強固な習慣となります。
行動の習慣から考え方の習慣を植え付ける
では続いて2つ目のポイント「行動の習慣から考え方の習慣を植え付ける」について。
習慣が変わる際の例として一つ面白い話を紹介します。
行動習慣のハビッドの方を変えると、考え方の習慣アティテュードも自動的に変わることがあるという話です。
有名な心理学の実験としてアメリカのスタンフォード大学では行われた監獄実験があります。
この実験では被験者を刑務所の看守役と囚人役のそれぞれの役にグループ分けをします。
そしてその関係を続けさせたところ、最初は単なる役であったはずでしたが、そのうち本当に自分が看守だ、囚人だというようなアティテュードが芽生えたのです。
結果本物の従属関係が生まれてしまいました。
これはつまりハビットがもともと存在しなかったアティテュードを作ったということです。
実は日本の多くの学校で行っていることはこれに近いものがあります。
先生が「前ならえ!!」と号令をかければ、生徒はそれに従わなければなりません。
「進め!!」といえば進み、「止まれ!!」といえば止まらなければなりません。
子供たちは自分の頭で考えることなく行動します。
これはすなわち言われたことに疑問を持つことなく、従うというハビットを定着させる行為です。
ハビットを定着させてしまうことで、「先生の言うことを素直に聞く子=良い子」というアティテュードを植え付けていくわけです。
これはすなわち権力者の言うことをよく聞く人間をつくっていくというところで一種の洗脳であると、著者はいっています。
行動の矯正にはこういった危うい要素があることを覚えておきましょう。
ではここまでの内容をまとめます。
ここまでは「習慣」とは何かというテーマについて2つのポイント
・習慣にはハビットとアティテュードの2種類がある
・行動の習慣から考え方の習慣を植え付ける
という2つのポイントについて紹介しました。
良い習慣を身につける方法

では続いて「良い習慣を身につける方法」について。
ここでは良い習慣を身につける方法というテーマについて本書から2つのポイントをピックアップして紹介していきます。
紹介するのは、
・習慣は未来で獲得すべきもの
・アサンプション・アップデート
という2つのポイントです。
ではそれぞれ見ていきます。
習慣は未来で獲得すべきもの
まずポイントの1つ目「習慣は未来で獲得すべきもの」について。
次は自分から良い習慣を身につけていくための話です。
何が良い習慣なのかといえば、それは「自身の人生の目標に合致する習慣」ということになります。
でもって人生の目標というのは、みなそれぞれが違うはずです。
つまり人によって、良い習慣というのは異なるわけです。
良い習慣を身につけるためには、常に自分に対してこの習慣を自らのゴールに合致したものであるかどうか問い続ける必要があります。
ゴール設定を行いアティテュードを作りハビットをつくっていくという順番になるわけです。
とは言っても習慣アティテュードやハビットいうのは過去の経験から生まれるものではないのか??
そう思う人もいるかもしれません。
しかしこれは違うんだと著者は言います。
正しくはアティテュードやハビットは未来で起こすものなんだといいます。
例えば好きな飲み物を思い浮かべることを考えてみましょう。
飲んだことがないものを想像できる人はいないでしょう。
想像できなければ考え方の習慣アティテュード にはなりようがありません。
著者は自身の例としてドクターペッパーが好きだということに気付いたという話を上げています。
著者はアメリカに住んでいた子供の頃ドクターペッパーをよく飲んでいたそうです。
10代前半ごろまでは毎日のように飲んでいたとのことです。
であればやはり習慣は過去の経験からできるのではないか??と思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。
著者は子ども時代を過ぎた後、ドクターペッパーを飲まなくなったそうです。
しかし、あるきっかけがありました。
ドクターペッパーのヘビードリンカーであるおばあさんの記事をアメリカの新聞で読んだのです。
それはドクターペッパーを毎日3缶も飲んでいる宣伝ガールみたいなおばあさんで、ドクターペッパーがスポンサーをしている野球の試合で始球式をやると言うほどに有名になっているというのです。
その記事を読み著者はドクターペッパーが飲みたくなりました。
しかし以前日本で飲んだドクターペッパーの味は口に合わなかったそうです。
ですが実は少し調べてみると日本で売られているものとアメリカの方ものでは味が違うということが分かりました。
アメリカのドクターペッパーがアマゾンで売っていたので、飲んでみたところこれがとても美味しかったのだといいます。
つまりこの時一つのきっかけから新しいアティテュードが生まれたということです。
多くの人が思い浮かべるアティテュードやハビットは過去の話です。
しかし過去は重要ではありません。
重要なのはアティテュードやハビットは未来志向を持ち自分自身で作るという点です。
自分の人生をより良いものにしていきたいなら過去から染みついたよくない習慣は変えて、良い習慣
を身につけていく必要があるます。
自分のゴールをより良いものに少しずつ変えていきながら、それと共に生み出されるアティテュードやハビットを身につけるというのが大きなゴールにたどり着け最大の方法です。
アサンプション・アップデート
では続いて2つ目のポイント「アサンプション・アップデート」について。
前の項目ではゴール設定が重要である。という話をしました。
しかしきっと最初から何が正しいゴールなのかは分からないでしょう。
ここで一つ大事なポイントがあります。
始めのゴールは適当でいいということです。
とりあえずで目指すべきゴールは自分の現状の外にある。
これだけを認識することが大事です。
そしてもう一つ重要なのはゴールを更新していくということです。
常に今考えている自分のゴールは本当に自分のゴールなのか??
問い続ける必要があるということです。
ゴールは変えていいものなのです。
まず適当でもいいのでゴールを決める。
ゴールは更新し続けるものである。と認識したうえで、次にやることはゴールを達成するために必要なのは何かを考えることです。
そして必要なのがアサンプション(推定)です。
そしてその推定も常にアップデートしていく必要があります。
著者はこれをアサンプション・アップデートと言っています。
ゴール達成のための方法を推定し、考える必要があるんです。
もちろんゴールが変わっていけば達成のための方法も更新されていきます。
達成するのに必要なことを考えたらそれに合わせて自分の行動の優先順位を決められるようになるわけです。
自分のゴールを達成するためには何が必要かこれを考えて具体的にとる行動を決めていきます。
ゴールがあり、推定があり、そのための行動があって行動の調整をする。
それがスケジュールになるというわけです。
常にゴールは変わりますし、そのために必要なものも変わっていきます。
ですので必ず常にアサンプション・アップデートを行う必要があるのです。
例えばビジネスの場面でもそれぞれの仕事の業界で、永遠に同じ状況が続くなんてことはありません。
業界の周囲、そしてその現場の外側をしっかり見極め、アサンプション・アップデートをしないと取り残されてしまいます。
アサンプション・アップデートを上手に行えるようになるには、日々実際にやってみるということが必要です。
例えば試しに知らない街に行ってみるのもいいトレーニングになるでしょう。
まず出発する前に駅を降りたらタクシーはこうやって拾えばいいと予測する。
実際に行ってみたらタクシー乗り場ないという状況に遭遇するかもしれません。
自分が予測したことを現場を見てアサンプション・アップデートしながら現実に合わせていくわけです。
多くの人は普段予測をしていません。
さらには現実を見てない人がいます。
新しい場所に行く時は常に予測をする。
それで実際に見て更新を行うというルーティンを無意識で行うことが大事です。
何度も行っていくことでアサンプション(推定)が当たる確率がどんどん増えていきます。
それは思考のレベルを高める訓練にもなります。
というわけでここまでの内容をまとめます。
ここでは「良い習慣を身につける方法」というテーマについて2つのポイント
・習慣は未来で獲得すべきもの
・アサンプション・アップデート
という2つのポイントについて紹介しました。
脳を変える良い習慣
では続いて「脳を変える良い習慣」について。
ここでは「脳を変える良い習慣」という点について本書から2つのポイントをピックアップして紹介していきます。
紹介するのは
・大量の知識の習得には読書
・暗記に使える脳の修正
という2つのポイントです。
ではそれぞれ見ていきましょう。
大量の知識の習得には読書
まずポイントの1つ目「大量の知識の習得には読書」について。
思考のレベルすなわち思考の抽象度を上げるには大量の知識が必要です。
大量の知識をもとに作ったレベルの高いゴールからアティテュード が生まれ、さらに実際の行動であるハビットを作り上げます。
そして大量の知識を獲得するために一番適しているのは「読書」です。
読書すると目から入った情報を処理する脳の部位である「視覚野」が働きます。
この視覚野がとらえた情報は脳の他の部位も使って処理され、私たちの認識を構成します。
よって視覚で捉えた情報は脳全体を動かすことにつながるんです。
確かに人の話を聞くことによっても知識を得ることができます。
しかし大量の知識を習得しようとするときには限界が出てきます。
読書は自分のタイミングで継続して行うことができるので大量の知識の習得に向いているわけです。
また読書はIQも高めてくれます。
IQは知能の高さを数値化するものです。
このIQこそを大量の知識と共により良いゴールを作るのに必要なものです。
読書にはIQを高める効果もあります。
読書によって今まで知らなかった知識が習得できます。
そしてすでに習得している知識とつながることで、それまで自分の認識の外にあった事柄についても思考することができるようになるんです。
読むべき本の量は個人のゴールによっても異なります。
著者は1ヶ月100冊以上の本を読むことを勧めています。
もちろんそこまで読める人は多くないでしょう。
しかしそのくらいの知識の量を得て初めて現場のさらに外に向かって抽象的な思考を詰めていくことができるようになるといいます。
厳しい道のりですが少しずつでも読書に取り組んでみましょう。
暗記に使える脳の修正
では続いて2つ目のポイント「暗記に使える脳の修正」について。
最後に、得た知識をしっかり記憶するための方法を紹介します。
記憶は短期記憶と長期記憶の2つの種類に区別できます。
短期記憶は一時的なもので、そのままだと数日で消えてしまう記憶です。
一方の長期記憶は脳に定着して、中長期的に持続するものです。
短期記憶された情報は脳の中で海馬という場所に一時保管されます。
その後重要な情報だと判断されたものだけ睡眠中に長期記憶に変換されます。
ここが重要です。
脳にとって「重要だと思われる情報」だけが長期記憶になるのです。
つまり短期記憶を長期記憶かしようとするならその情報を脳に対して「重要な情報だと判断させる」必要があります。
ではどうすれば脳は私たちが暗記したいと思っている情報を、これは重要だと思ってくれるのか。
そのポイントが「予測」です。
脳は失敗駆動型であるという性質があります。
これはつまり脳があこれは失敗したと思った瞬間、その失敗に関連する情報をとても重要なものだと判断するということです。
ですので覚えたい事があるならまず予測をし、そしてその予測を外して失敗するということがポイントになるんです。
自分の予測が外れる=記憶の定着に近づいているということなんです。
この性質を生かせば暗記することも苦痛ではなくなっていくでしょう。
ではこのあたりで最後に内容をまとめます。
1習慣とは何か
・習慣にはハビットとアティテュードの2種類がある
・行動の習慣から考え方の習慣を植え付ける
2良い習慣を身につける方法
・習慣は未来で獲得すべきもの
・アサンプション・アップデート
3脳を変える「いい習慣」
・大量の知識の習得には読書
・暗記に使える脳の修正
というポイントについて紹介していきました。
今回紹介した本「いい習慣が脳を変える 健康・仕事・お金・IQ すべて手に入る!」について、もっと知りたいと思った方はぜひ本書を手にとって読んでみて下さい。
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