何よりも見せ方を工夫する

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かっこいいプレゼンテーションといえば、多くの人がスティーブ・ジョブズを連想します。

しかし、かっこいいプレゼンテーションの元祖はジョブズではありません。

意外だが、発明王として知られるトーマス・エジソンなのです。

実は、彼が発明の代名詞のような存在になったのも、彼の広報テクニックに依るところが大きいのです。

よくよく調べてみると、彼が完全に自力で発明品を作り出したことは一度もないのです。

実は現代のような形の電球を発明したのは、エジソンではありません。

ジェームズ・リンジーという人が1835年に発明した原始的な電球を、ジョセフ・スワンという人が1860年、現在のような形に完成させたのが、私たちがよく知る電球です。

ではエジソンは何をしたのでしょうか?

彼がしたことといえば、竹を利用したフィラメントを使うと、スワンの電球の寿命が延びることを発見しただけでなのです。

では、なぜ私たちはスワンという大発明家の存在すら忘れ去っているのでしょうか?

それは、エジソンがプレゼンテーションと宣伝が抜群に上手で、大衆の記憶に自らを刻みつけたからです。

竹のフィラメントを発見するまでは、エジソンが実験していた電球は長時間光り続けることができなかったのです。

その時間は5分に満たず、これでは商用化は不可能でした。

しかしエジソンは、ひとりの記者を研究所に招待します。

そして自分の電球を光らせてみせ、4分くらい経ったころに記者を外に連れ出しました。

「あの電球はどれくらい長く光を出せるのですか?」記者が質問すると、エジソンは平然と答えました。

「半永久的です」なぜこのような嘘をついたのかというと、エジソンの名前が新聞に大きく報道されれば、多額の投資を受けられるからでした。

彼はひとりで発明をしていたわけではなく、大勢の社員たちとともに作業していました。

優秀な人材を雇うにはお金がかかるのです。

話題になると、お金が集まるからです。

やがて、エジソンが率いる研究所は、竹を利用した炭素フィラメントを使えば、電球が日常生活で使えるほど長く光ることを発見しました。

ここからが、発明王ならぬ宣伝王、エジソンの腕の見せどころでした。

一般的な方法としては、記者たちを集めて電球をお披露目する発表会を開くところだったが、エジソンはもっと劇的な効果を狙いました。

ある街のあちこちに電球を設置して、夜になったらその電球をつけ、街を煌々と照らすというイベントを決行したのです。

夜になれば真っ暗になっていた時代に、これはとても印象的な光景でした。

狙い通り、全世界から注目を集めることに成功しました。

前述したように、同時代に電球を研究していた発明家は無数に存在しました。

スワンの発明はとっくに知られていたし、あとは、誰が長く光る素材を見つけるかの競争でした。

エジソンは誰も考えなかったものを作り出したのではなく、巧みな広報戦略で投資を呼び込み、優秀な人材を使ってその競争に勝利した企業家なのです。

エジソンの事例からもわかるように、ビジネスは成果をあげること以上に、それを印象的に見せる工夫を忘れてはならない。

周囲に強い印象を与えられれば、同じ能力を持つ他人に一歩先んじることができるのですから。

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