「世界一のお金持ち」といえば、今日の多くの人がMicrosoft創業者のビル・ゲイツを連想するが、人類史上いちばんのお金持ちは、ジョン・ロックフェラーです。
彼はアメリカの石油市場を独占して莫大な財産を蓄え、世界有数の財閥の礎を築きました。
1937年時点での財産は、今の価値にしてビル・ゲイツのざっと3倍に及びます。
そのロックフェラーが生涯守った習慣が、毎日寝る前に自分の消費のすべてを帳簿に記録することでした。
資産の総額がアメリカのGDPの1・5%に達しても、数セント単位の支払いまで詳細に記録したといいます。
記録のなかには、彼が結婚する前に妻に買ってあげた花の代金もあります。
この習慣は、母親からわずかなお小遣いをもらったときから続けていたそうで、ロックフェラーは自分の子どもたちにも同じ日課を身に付けさせようとしています。
それもそのはず。この習慣は、彼のビジネスの成功に深く関わっているのです。
石油王として名高いロックフェラーだが、キャリアのスタートは製造委託会社の簿記助手からでした。
彼は猛烈に働き、この仕事を通して、会社経営に精通するようになります。
家計のように、自分の会社の会計も直接管理していたから、お金の流れを誰よりも熟知していました。
この経験は石油産業に参入するとき、石油の輸送コストに着目するなど、大いに役に立ちました。
大富豪ではなくても、経済活動は私たちの生活に欠かせないことのひとつです。
お金の使いみちを記録しておけば、自分が何にコストをかけ、何にかけていないのか、ひいてはどういう人間なのか、客観的に把握することができます。
そしてそれは、自然な節約につながります。
現代ではいちいち帳簿に書き込まなくても、スマートフォンの家計簿アプリケーションもあるし、インターネットからクレジットカードの明細を読むこともできます。
試しに自分の消費を観察することから始めてみてはいかがでしょうか。
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