読書で自分の知らない世界に触れる

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経済誌「フォーブス」によると、Microsoft創業者のビル・ゲイツの財産は約10兆円にのぼるといいます。

パソコンの草創期にOS(オペレーティング・システム)の市場を制覇して世界一のお金持ちになった彼は、本書の執筆時点ではITビジネスからは引退して、妻の影響もあって慈善事業に全力投球しています。

世界一の天才にして億万長者の1日の日課はどんなものなのか、その習慣と併せて見てみましょう。

ゲイツは起床すると、自分のジムで1時間ほど、ランニングマシンなどを使った有酸素運動で体を動かします。

その後は、新聞を流し読みしながら、1日の準備をします。

彼が購読している新聞は、「ニューヨーク・タイムズ」「ウォール・ストリート・ジャーナル」「エコノミスト」の3紙です。

妻曰く、朝食をとらないことも多いが、気が向いたときはチョコレートシリアルを好んで食べるといいます。

そして、自身が経営している慈善事業の仕事のために出勤する。Microsoftの経営からは退いているものの、慈善事業ものんびりと展開しているわけではありません。

今でもゲイツのスケジュールは5分単位で計画されるほど忙しいのです。

彼は働くときは常にメモをとります。

計画やアイデアを書き留めるためです。

これは昔からの習慣で、現役のプログラマーだったときも、ソフトウェアの構造をノートに書き出したあとにプログラミングを始めていました。

彼は昼食に好んでチーズバーガーを食べます。

マクドナルドのビッグマックを食べることも多いです。

世界一のお金持ちとしてはずいぶん質素な食事だが、食事に執着しないのはゲイツの若いときからの性格です。

昼食を食べたあとは、ひたすら仕事を続けます。

慈善事業を世界中で展開している関係上、飛行機で移動しなければならない場合も多いです。

慌ただしく移動するので、余計に食事に使う時間は少なくなっていきます。

だが、彼はいくら忙しくても、読書する時間だけは確保しています。

若いころからたいへんな読者家だったゲイツは、個人用の図書館まで持っています。

そこには世界に1冊だけの本も蔵書しています。

たとえば、レオナルド・ダ・ヴィンチが直接書き込んだノートなどです。

ゲイツはMicrosoftを経営していたころも、たびたび読書のために休暇をとっていました。

ついでに旅行を楽しむといった性格ではなく、完全に読書に時間を充てるためだけの休みです。

ときには、外部からの連絡を断って、読書のための山荘に一週間も籠もっていました。

彼はブログに自分が読んだ本の感想を書く習慣を持っています。

ゲイツが高く評価した本は、一気に売上が伸びるため、とても影響力の大きい読書ブロガーでもあります。

退社して夕食をとると、ゲイツはしばしば自ら食器を洗います。

睡眠は7時間はとるようにしているらしいです。

週末になると、ブリッジ(トランプゲーム)に興じる趣味を持っています。

若いときには友人とポーカーで徹夜をしたりした彼だったが、今はそれほど多くの時間を使っていません。

それでも、歳をとった今も、トランプゲームはゲイツにとって大事な娯楽です。

トランプゲームは、昔から彼の旺盛な闘争心を解消する役割を果たしています。

かつては友人と自動車でどちらが先に目的地に到着できるか賭けるなど、危険な競争が好きなゲイツだったが、今は年をとったからか、乱暴な基質はずいぶん改善されたらしいです。

ここまでゲイツの日課と習慣を詳しく紹介してきましたが、このなかで彼の成功にもっとも貢献した習慣を選定するとすれば、やはり読書でしょう。

ゲイツのライバルたちのなかには、技術的な面においては彼より優秀な人物がたくさんいたはずだが、ゲイツほど経営戦略に長けた者はいなかったのです。

前述したように、ゲイツが世界一のお金持ちになったのは、パソコンのOS市場を制覇したからだが、彼がこのビジネスに進出したとき、市場を支配していたのはゲリー・キンダルという企業家でした。

典型的な理工系の人で「私が作ったプログラムはあまりにも美しい。額縁に入れて壁にかけておきたい」と発言したりしていました。

反面、ゲイツは大量の読書を通じて、文科系の知恵もたくさんつけていました。

さまざまなジャンルのビジネス書を読破し、前述したように経営戦略について詳しかったのです。

新聞や雑誌も好んだから、最近のトレンドもよく知っていました。

ライバルが自身の専門分野にだけ詳しい純真な人たちならば、ビジネスの世界を知っているゲイツが勝てるのは当然なことでしょう。

彼の成功へのプロセスからもわかるように、読書の効用とは、自分がいる世界とはまったく違った景色を見せて、視野を広げてくれることなのだとわかります。

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