「歴史上もっとも偉大な物理学者は?」といったランキングにいつだって第1位に入るのはアイザック・ニュートンか、アルベルト・アインシュタインです。
これだけは不動です。
そして、専門家ほどニュートンがより重要だと指摘します。
では、彼は何をしたのかというと、一言で言えば「古典力学を完成した人物」です。
古典力学は、私たちが目にしている物理現象をすべて説明することができる理論です。
だから、ニュートンが『プリンキピア』という著作でこの分野を完成させたあとは、科学者たちの間では「物理学にこれ以上研究する余地は残っていない」という見解が支配的でした。
ニュートンの業績は力学にとどまらず、光学への貢献もあります。
現代の私たちは、光の色がR(Red)・G(Green)・B(Blue)の3種類の合成で作られていることを、パソコンの画面設定などを通じてよく知っているが、これもニュートンの功績なのです。
当時は色と光が同じものなのか、論争があったが、それに終止符を打ったのがニュートンです。
また、数学の分野では微分・積分を発見したという業績もあります。
イギリスの王立協会図書館には、ニュートンが読んだ本が保存されており、私たちはそれを通じて、彼の読書に関する習慣を知ることができます。
読書中に重要だと思った部分に印をつけるために、本のページの角を折ることは、一般にドッグイヤー(犬の耳)といいます。
ニュートンが型破りだったのは、ただの犬の耳ではなく、犬の耳の先が彼が重要だと考えた文章や単語を指すようにページを折りました。
当然、耳の大きさはまちまちで、ページの半分以上を覆うような大きさのものもありました。
また、本の余白に自分なりの索引を作るなどしています。
索引は主題別に、そしてアルファベット順になっていたから、自分にとって重要な部分をすぐに探し出すことができるようになっていました。
この習慣からは、ニュートンが本を「いつまでも保存しておきたい大切なもの」ではなく、「仕事のための道具」と捉えていたことがわかります。
私たちも、本を必ずしもきれいにつかう必要はありません。
さまざまな色のペンで書き込んだり、付箋だらけにしたり、自分が読み返したときもっとも情報を取り出しやすい形で使って良いのです。
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